枕の選び方は私たちの健康に大きな影響を与えます。
特に最近は「殿様枕症候群」として、高い枕の使用が脳卒中のリスクを増加させる可能性があるという、新しい研究結果が発表されました。
この記事では、枕の高さが健康に与える影響と、正しい枕の選び方について詳しく解説します。
殿様枕症候群(とのさままくらしょうこうぐん)って何?
殿様枕症候群は、国立循環器病研究センターによって提唱された、特発性椎骨動脈解離と「高すぎる」枕との関連について述べた用語で、英語名では「Shogun pillow syndrome」といいます。
名称は江戸時代に高い枕を使用していた習慣からきており、この時代の人々は高い枕を使うことで地位や権威を示していました。
しかし、現代においてはこのような高い枕の使用が健康に悪影響を及ぼすことが明らかになっています。
高い枕と脳卒中のリスク
高い枕の使用は、特に首の血流に影響を与える可能性があります。
高い枕の定義としては、枕の高さが12cm以上を「高い」とし、15cm以上を「極端に高い」としています。
国立循環器病研究センターの研究によると、12cm以上の高い枕を使用している人は脳卒中のリスクが高まることが示されています。
この研究では、特発性椎骨動脈解離の患者の34%が12cm以上の枕を使用し、17%が15cm以上の枕を使用していたことがわかりました。
枕が高いほどリスクが大きく、特に高さが15cm以上の枕を使用していた方の約9割が特発性椎骨動脈解離の患者さんだったそうです。
理想的な枕の高さ
研究によると、枕の高さは成人女性が6cm、成人男性には7.5cmの枕が理想的とのことです。
これにより、首の自然なカーブが保たれ、血流が妨げられることがありません。
また、枕は適度な硬さを持ち、首と頭をしっかりと支える必要があります。
正しい枕の選び方
- 高さの維持:枕は使用中に高さが変わらないものを選びましょう。
- 適度な硬さ:枕は硬すぎず、柔らかすぎないものが理想的です。
- 首のサポート:仰向けや横向きで寝たときに首が自然な位置に保たれることが重要です。
まとめ
高い枕の使用は、脳卒中のリスクを高める可能性があります。
理想的な枕の高さを選び、適切なサポートを提供することで、健康な睡眠姿勢を維持し、健康リスクを軽減することができます。
枕の選び方を見直し、健康的な睡眠を確保しましょう。